Gunslinger Girl で学ぶイタリア語 #1

Gunslinger Girl って?

漫画です。日本の漫画ですが、舞台は現代イタリア。けっこう人気だったようで、いろいろな言語に翻訳されています。自分はオリジナルの日本語版(のKindle版)と、イタリア語版、中国語(台湾)版を持っています。英語版も持っていたのですが、うっかりしてなくしていまい…、惜しいことをしました。もう入手できないのです。

各国語版の読み比べという意味でも面白いのですが、特にイタリア語版が非常に優れています。誰が訳したのかはわかりませんが、訳した人は日本語・イタリア語両方に対してとても鋭い、あるいは繊細な感覚を持った方だと思います。訳がビシッとはまる感じです。

ただ、非常に非常に残念なのが、どうもこの漫画イタリアではあまり人気が出なかったようで、全15巻のうち、10巻で打ち切りになってしまったようです。最後の方にも非常にいいセリフが多く、この訳者であればどう訳していただろうかということが気になってしかたないです。

嘆いてもしかたないので、ある分だけでもちゃんと読んでみて、気づいたことをメモっていこうと思っております。

 

GUNSLINGER GIRL(1) (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL(1) (電撃コミックス)

 

 

未来形

イタリア語の文法の教科書では未来形の扱いは非常に少ないように思うのですが、しかし、意外なところで出会うように思います。

まあ待てジャン、少々問題はあるがヘンリエッタは優秀だ

Non essere tanto severo,Gianni. Henrietta avrà qualche problema, ma offre performance elevatissime!

(第1巻第1話)

あー、こういうところ未来形を使うのですね。なるほどねぇ…。

未来形は未来のことを言うときに使う…で終わっている文法書はやはりちょっとイマイチだと思うのです。不確かなこと、怪訝な思いなど、「未来」ではない用法もあるんじゃないかと。

女の子のお洋服だ…。(略) 誰の…?

Dei vestiti da bambina... Di chi saranno?

(第6巻第29話)

女の子の服なんかあると思っていなかった場面で、「なんでここに?」という気持ちがあるからこそこういう表現になるんでしょう。日本語では「誰の…?」と簡単な言い方ですが、その裏にある気持ちまでちゃんと読み取ってイタリア語に訳しているので、訳者はやはり優秀な方なのだと思います。

 

Come sta?

第1話に Come sta il braccio? (腕の調子はどうだ?)というセリフがあったので思い出したのですが…、亀田製菓がかつて「コメスタ」というスナックを出していました。もちろんお米のスナックなのですが…、これ絶対 Come sta? とかけてるはず、と信じています。

 

今後書きたいネタ

忘れないようにメモ。

  • 接続法けっこう出てくる
  • dovere
  • 条件法
  • Leiとtu