「iu」と「ui」

中国語を勉強するなら、まずピンインをおぼえることになります。(ご存知ない方のために。中国語の発音をアルファベットで表記したものです)

発音を覚えるためにはとても便利なのですが、ちょっと気をつけないといけない点もあります。

いくつかの例外を除き(例えば「x」)基本的にアルファベットからわりと容易に想像できるのですが、「iu」と「ui」は要注意です。

三重母音の「iou」と「uei」は、前に子音が来ると「iu」「ui」という表記になります。この規則をきちんと説明していない参考書がままあります。また、カタカナでフリガナを振っている本でも「就」に対して「ジウ」なんて書いてあったりすることがあります。この間違いは非常に多いので要注意。

 

中国語の参考書の最初の方にある発音練習では、当然この三重母音の練習もします。

「iou」は「イ・オ・ウ」とバラバラに発音するのではなく、「ィォゥ」と滑らかに続けて発音します。「uei」も同じ。

…それはまあいい。何回か言ってみたらすぐできます。

問題はその後簡単な文とかの勉強に移って、「九 jiu」「就 jiu」「対 dui」「会 hui」などという字を習うときに、「これは iu とか ui とかの表記になっていますが、実際には iou とか uei ですよ、つまり、九の発音は jiou だし、会の発音は huei ですよ」という念押しがないことです。発音練習のところでやったこととの関連がきちんと説明されていない。そのために間違った発音で覚えてしまうケースが多々あるように思います。これから中国語を始めるという方、くれぐれも iu と ui にはご注意を。

 

この点むしろ台湾の注音符号(ボポモフォ)の方が間違いが少ないんじゃないかと思うのですが、それはまたの機会に。